代表よりみなさまへ

数ある保育園の中わざわざ本園のホームページまで、更にその奥底にあるこのページまでお越しくださりまことにありがとうございます。ここまでお越しいただいた時点でもう既に何かご縁があるのではないでしょうか。
 
保育園というのは外からは実態が見えにくい場所であり、転職先にせよ入園先にせよその選択は悩ましい問題です。
 
ということで、こちらで本園の目指しているところなどをご紹介させていただきます。それではどうぞ。(やや長いです)
 
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1.基本はのびのび自由遊び
子どもが自ら環境に働きかけ遊ぶ。そのお膳立てを保育者が計画的、意図的に行い、遊びを通して子どもの育ちや学びにつなげていく。これが本園の保育の基本です。
 
子どもにとって自由に遊ぶことの意義は何でしょうか。それは子どもが自分らしくのびのびと幸せに生きること、そして子どもが生まれながらに持っている可能性や能力を自由な遊びの中で発揮し、自ら伸ばしていくことといえると思います。
 
では、保育者にとっての意義は何でしょうか。これは子どもに好き勝手に遊んでもらい、ほったらかしておけばいいので楽ということに尽きます。当代は「働き方改革」「コスパ」の時代です。
 
ってのはウソです。んなわけありません。保育では、子どもが遊びを通して5領域にわたるさまざまな経験ができるよう、誘発的な環境を計画的、巧みに構成することが求められます。意図がないとか環境構成が適当とかではそれこそただのほったらかしにしかなりませんし、そんなんでいいんだったら資格など不要です。子どもの姿を踏まえて環境から子どもを遊びに導き、遊びを通して学びや育ちを引き出す。これは私事の子育てとは異なる専門領域で、保育者自身に子どもがいるかどうかに関係なく楽どころかむしろ難しいものですが、この保育者の専門性の発揮の先に子どもが思い切り遊び、学び育つ姿があるわけで、こんな子どもを姿を見られることこそ保育という仕事のやりがいだと思います。
 
2.たくさん外遊び
外遊びは健康な体作りや運動能力の向上にはもちろん、認知的スキルや社会情動的スキル等の発達も促すとされます。しかしながら近年(といっても450年くらい前からの話ですが)子どもを取り巻く環境は子どもから外遊びの機会を奪っており、その結果の一つとして子どもの運動能力の低下という事実があるのも事実です。子どもは外遊びが大好きですし、これをしすぎて悪いことはありません。
 
ただし子どもはすぐ転んだりしますから安全確保が重要になります。その対策として最もシンプルかつ効果的なのは自由に遊ばせない(遊びを制限する)ことです。これは病気感染や交通事故のリスクを減らす一番いい方法が「家から一歩も出ないこと」というのと似た話ですが、これでは運動能力が伸びませんから本末転倒ですし、活動欲求が超強い乳幼児に結構な我慢を強いることになります。そもそも子どもに我慢を強いるのが保育園の仕事なのか?とか、自由でない遊びを「遊び」といい得るのか?などの疑問が出てきます。安全を確保しながら自由に目いっぱい遊べるようにすることこそプロの仕事だと思います。
 
戸外遊びの機会をできるだけたくさん設けて思い切り遊ぶのは本園の保育方針の大きな柱です。運動発達面では、運動能力の3要素~巧みさ、粘り強さ、力強さのうち、乳幼児期は巧みさを獲得する敏感期ですので、それを念頭に日々さまざまな遊びをしています。もっとも、本園が目指すのは特定の運動技能の向上ではなくて子どもたちが遊びを楽しみ、結果的に運動能力を高めることですから、やることは基本自由遊びです。ということで、外遊び時間が長く疲れますのでそのつもりでお越しください。紫外線対策などのお肌ケアは皆さま各自でしていただくことになりますが、子どもだけでなくご自身の健康増進や長生きにもいいです。いやホントです。
 
3.とにかく優しく、温かく
順序が逆になりますがこの3点目が最も重要であり、これ抜きに保育園は存立し得ません。保育園がなすべきの最大の仕事とは、小さな子どもたちに「先生大好き」と思ってもらうこと、つまり温かく優しい、受容的で応答的な関わりを通して、園が安心できる場だと確信してもらうことです。ですので、保育の基盤にはわれわれ保育者の揺るぎない優しさと子ども最優先の姿勢が不可欠になります。
 
小さな子どもは基本的に優しい大人が大好きで、そしてどういう訳か大人の優しさや応答性の度合いを察知する高い能力を持っています。これらに優れた保育者だと、子どもは初めて会ったその瞬間から近寄って行くし、なんなら初対面なのに膝に乗ったりとムツゴロウさんの如くになります。逆に優れてないと(略) こういった子どもの「大人の優しさセンサー」の感度の高さは未だに不思議でなりませんが、ヒトが進化の過程で身に付けた生存本能の一つなのかなと勝手に想像しています。
 
保育では子どもの心持ちや興味関心が最大限に尊重されなければなりません。保育者が大人の権力性を行使して(子どもの意に反して)子どもを動かすことはしたくありません。要は口うるさくしないこと。生まれてわずか数年の小さな子どもに「あーしなさいこーしなさい」「□□しちゃいけません」「早く○○○」といった指導ばっかでは子どももイヤになると思いますし、保護者の方々がこういった指導を普通の保育園に殊更求めているようにはあまり思えませんし、あと、こういうのは小学生以降、特に成人以降、生涯にわたりどっかの誰かから言われ続けますから、人生最初の6年くらい優しい大人に守られながら自由に楽しく過ごせばいいじゃない、と思わなくもありません。
 
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本園が目指すのは国が定める保育所保育指針に従ってきちんと丁寧に保育をすることです。保育所保育指針に従って保育をするのは当然の話ですから、その点で本園の保育に際立った特色があるわけではありませんが、それを折目正しくやりたいという誠実な職員が集まっていることについてはいささかの特色といえるかもしれません。
 
子どもにとってごく普通で自然な生活、楽しい遊びが山盛りの毎日にしたいと思います。適切な遊びが充実していれば子どもは自ずと遊びに向かいますから、その分保育者はしっかりと子どもの姿を見られます。しっかり見られればより相応しい関わりや環境構成ができる。
 
こうすることで、子どもたちは澄んだ目を一段と輝かせて躍動的に遊び、大人顔負けの真剣さで遊びに没頭し、楽しい時はいつまでも笑い、何かを成し遂げたときは達成感や充実感を満面に表し、時に涙とともに葛藤も経験しつつ、友だちやわれわれ保育者と心を通わせ、学び、育っていきます。みらいえ保育園がそんな時間を過ごせる場所であれればと思います。
 
躾ける、教え込む、がんばらせるといった保育ではなくて、子どもの気持ちを大切にして、存分に遊べるようこっそりかつ大胆に仕掛ける保育。移ろいやすい子どもの心持ちをやさしくしっかり受け止める保育。そして様々な遊びを通してたくさん学び、育っていく保育。こういったごく普通の保育がしたいという方はたぶん本園向きです。お気軽にご連絡ください。
 
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